議会制民主主義の崩壊

1.議会制民主主義の崩壊
 2014年春から、タイで暴動が続いていた。都市の富裕層の黄シャツ組のデモが過激化したそうだ。少なくとも私は驚いた。タイは経済的にも東南アジアの優等生だと思っていた。5月22日には、軍が戒厳令を発して、クーデターが起こった。軍政府は「憲法を改正して、1年後の選挙で民意に従う」との事だ。それは、「選挙で多数を取った赤シャツ派のタクシンからインラックと2期続いた事」への富裕層の不満が爆発した結果だと言う。例えば、農家の米を政府が高く買って、国外に高く売る予定が実現せず、国力を衰退させた等らしい。タイの上院は黄シャツ組が多数で、最高裁判所の人事も上院が指名する。裁判所は「インラック首相が、自分の身内を政府高官に選任した事」を憲法違反と判決し、退陣させた。また、軍指導部も黄シャツ組が多く、過去のクーデターでは、国王が「最後の裁定」をしてきたが、国王が高齢で、今回は主導権を発揮できなかった様だ。
 デモや暴動は貧民層組が起こすのが一般的であったが、世界でも初めての現象かもしれない。「議会制独裁」との言葉もあるらしい。タイでは赤シャツ組の農村貧民層が、黄シャツ組の都市富裕層より人口が多く、公正な選挙では黄シャツ組が勝てないので、暴動、クーデターを起こすしかなかった様だ。

 私は、以前のブログ(*1)「地球は誰のもの」の中で、地球上には「人間」以外に、生物(動物・植物・菌類)も暮らしている。人口比の「清き1票」では、人間が勝手すぎる。鳥取の砂丘にも生物は住んでいるのだから、面積の要素を加味するのが良い、そうすれば、鳥取と千葉の格差も解決すると書いた。しかし、タイの場合はそうは上手く行かなそうだ。地区毎の納税額に応じて、選挙区の当選人数を配分する等しか解決できないのかもしれない。日本の明治時代の貴族院も、高額納税者しか、選挙権が無かったと記憶している。

 タイでは、昨年大洪水が起き、日本の現地工場にも多大な被害がでた。あと1週間で、首都バンコックが危ないとかを聞き、「なるほど」と思った。私は会社の30年勤続の副賞として「タイツアー」を選んだ。バンコックから100km内陸のアユタヤに、1時間位の高速バスで行き、涅槃像などを見て、帰りはディナー付の客船で4時間掛け、ゆっくりと川を下った。バンコックからアユタヤ直前までの標高差は2m未満との事で、洪水もゆっくりと進んで来るらしい。洪水は毎年あるらしく、田園地帯の米は2m位の背の高い品種だった。洪水の時は、稲穂が水の上に浮かぶとの説明を聞いた。

2.「アラブの春」の矛盾
 チュニジアから始まった民主化運動では、更に、リビアやエジプトの独裁政権が次々と民衆によって倒された。西欧諸国は民衆側を支援し、選挙制度を導入し「民主化に成功した」と「アラブの春」を喜んでいた。しかし、エジプトでは、選挙の結果で選ばれた「ムスリム同胞団」が、今までの安定を支えてきた「軍」の特権などを剥奪し、更に、イスラム原理主義の政策を行った。民衆は「こんなはずでは無かった」と2回目の暴動に突入している。リビアでは、残酷な形でカダフィー大統領が殺され、その時は民衆側であったはずの先鋭部隊が、大量に武器を持ち去り、テロリスト化した。アルジェリアの「油田プラント襲撃事件」では日揮社員が殺害された。更に、イスラム教では「女性の教育は不要」とナイジェリアの女学生誘拐事件が起こった。更にリマのゲリラなど、その勢力は、中部から南部アフリカへと広がっている。

 アメリカは、「世界民主化の犬(番犬)」と称して、朝鮮半島、ベトナム、アフガン、イラクと介入して、全て「尻尾を巻いて帰ってきた」感がある。911と言われる「貿易センタービル事件」の直後のアメリカ国民は、「テロ殲滅作戦」を大絶賛して、アフガニスタンに兵力を注ぎ込んだ。「そこまでは良かった」としても、ばか息子ブッシュが「次はイラクをやりたい、何か良い情報はないかね!」と、南アフリカの新聞記者からの「イラクは大量破壊兵器を持っている」とのガセネタに飛びつき、国連の承認を得ずに、「3日で終わる」と言って、イラク戦争に突入した。その結果、アメリカはアラブの全ての国の人々から嫌われる結果のみを残す事になった。オバマ時代になって、国内でシェールガスがでた事でか? 国民のアラブへの関心も薄れ、厭戦気分も高まり、アメリカは遠くで吠えているだけの「犬」となってしまった。アメリカでは、最近まで「ドラえもん」の放映が禁止されていたそうだ。「のび太」の様な弱虫がが、困った時に猫(ドラえもん)に助けられる様な国民を作りたくないとの理由からだそうだ。最近、「ドラえもん」が解禁されたと聞いた。
 アラブの春は、シリアでもたついている。政府側のアサド大統領を退陣に追込もうと、西欧諸国は民衆側を支援してきた。長い内戦の結果、レバノンなどの隣国に逃れた多数の難民を含め、最近の選挙で、国民は「まだまし」とアサド大統領を再選した。この頃から、欧米の支援で得た大量の武器を持ってISIS(イラク・シリア・イスラム国建設団)が、イラクになだれ込んだ。イラクの現政権は、相対的に人口が多いシーア派から選ばれたマリキ大統領であるが、当初は「挙国一致政策」を掲げて、米軍からも支持されていた。しかし、2年前に米軍が引き上げると、一変してシーア派よりの政策を取り始めた。スンニ派のフセイン大統領にしいたげられて来た腹いせか?とも言われている。一方、ISISは「スンニ派住民は我らの友」として、「打倒マリキ」で攻入ってきた。アメリカと核問題で対立してきたイランがシーア派を支持し、軍事介入しようとしている。シリアのアサド政権も「敵の敵は味方」となった。アメリカの犬達は「イランの国内問題に手は貸せない」と空爆を実行しなかった。オバマ大統領の支持率は30%代と低迷している。

3.民族問題は選挙では解決しない
 「世界の平和は民主的選挙により実現する」と、この半世紀、世界の番犬(アメリカ)は、民主主義を輸出しようとしてきた。しかし、民族問題は解決しそうにない。何故だろうか? 選挙は多数決であり、一度政権をとれば、支持者のご機嫌をとらざるを得ない。そこに民族問題が絡むと、少数派の民族が損をし、多数派の民族が得をする政策を取る事になりかねない。アラブの国々は、恐怖政治であろうと、なかろうと、独裁政権で続いてきていた。それを壊した結果、「アラブの春」は一挙に「アラブの冬」になったと言える。
 元々、第一、第二次世界戦争後に、戦勝国が勝手な思惑で、イスラエルを建国し、更にアラブの国々は、「民族を無視して、定規で引いた様な国境で、分割統治した事」に問題は起因する。国土を持たない世界最大の民族と言われるクルド人が、この「どさくさ」に乗じて、イラクから独立しようと立上った。クルド自治区では、自治領内の石油を勝手に掘り出し、トルコ経由のパイプラインで、地中海に運び出し始めた。イラクは3つの国に分割される事になるであろう。前例として、チトー大統領が30年間、「火薬庫」と言われたユーゴスラビアを独裁統治してきたが、死後、1980年代に7つの国々に分裂した。私が知っているだけでも、独立運動をしている民族は、スコットランド、ウイグル、チベット、香港、台湾、沖縄などがある。
民族問題はウクライナのクリミアやロシヤ人の多い東部でも起こった。不気味なのはウクライナの南部のユダヤ人らしい。ユダヤ人はドイツに迫害され、ロシヤに多数流れ込んだが、ロシヤも困ってウクライナ南部にまとめて住まわせたらしい。今回のウクライナのEU支持母体に、このユダヤ人が含まれているらしい。
イスラエルは数年前に「イランの核兵器根絶は今」と攻撃をしようとして、アメリカに「一寸待て」と言われた経緯がある。今回のイラク問題、ウクライナ問題に、殆ど無口なのは、気になる。
 なお、イスラエルに戻ってきたユダヤ人の殆どは、キリストの時代にエルサレム周辺に居住していた本当のユダヤ人ではないそうだ。8世紀頃に中央アジアにいた白人系アシュケナージ人が、イスラム勢力から逃れるために「ユダヤ教」に改宗していた。(アシュケナージ人は、戦争で絶滅したとの説もあるが、そんな事ってあるの?)
本当のユダヤ人、失われた10部族の一部は、日本にきていたとの説(*2)がある。 日本の神輿(みこし)はモーゼの「契約の箱」、皇室の菊の御紋は「太陽神パールの紋」、八坂神社は「ヘブライ語で神を呼ぶとの意味のヤッサカ由来」、旧約聖書の三種の神器(石版、壺、杖)は、出雲大社にあるなどなど。聖徳太子はユダヤ人の子、日本の天皇はユダヤ人の直系の子孫となるらしい。しかし、聖徳太子は実在しなかったとか、家系は600年後に途絶えたとか、いろいろと議論されている様だ。
 日本も民族問題に苦労していたかもしれない。第二次世界大戦を初めていなければ、現在、朝鮮半島、満州、台湾、千島列島、樺太南部も日本の領土になっていると思う。朝鮮半島を併合した時は、日本の予算の2~3割を、そこの近代化に当て、当時の朝鮮人に感謝されたそうだ。朴大統領にも感謝こそされ、悪口を言われる筋は無い。朝鮮人強制労働で日本の企業が訴えられている。戦前・戦中は、全国から勤労動員があったので、日本人として連れて来られたのは当然であろう。しかし、併合当初は、むしろ、朝鮮人の日本本土への渡航を制限していたのが実状の様だ。逆に、朝鮮人から「同じ日本人だから、差別だ!」と言われて、認めた経緯がある。戦後も極力、朝鮮人の帰国を促し、特に「北朝鮮楽園説」を喧伝して、10万人の朝鮮人を北朝鮮に送り返した。もし、朝鮮を併合したままであったと仮定すると「ぞっと!」する。出生率の違いから朝鮮系の人口が増え、日本の左翼達と手を組んで「朝鮮人政権」ができ、朝鮮優遇政策を取ったとしたら、本当の日本人達は、テロや暴動で戦うしかない。

4.中国は世界を制覇していたかもしれない
  ここに、ギャヴィン・メンジーズ著の「1421」(*3)と言う書籍がある。副題は「中国が新大陸を発見した年」で、初版が2003年12月である。6年位前に同級生の仙二氏に勧められた。今、読み返そうと思ったが、500ページの大書であり、ネット・サーフィンすると2002年にアップされた「人類初の世界一周は中国人?」(*4)が見つかった。メンジーズの紹介とその時代背景などが書かれている。メンジーズは潜水艦の乗組員として、各地を巡り、退役後は歴史学者として調査し、フィクションとして「1421」を出版したが、ノンフィクションに近い内容となっている。例えば、マサチューセッツ各地に残る「12個の石碑」、サンフランシスコやオーストラリアの難破船などの遺跡を調査し、数少ない残存資料などを駆使して描いたものだ。1420年、300隻以上の鄭和艦隊が、3万人程度の宦官と囚人を乗せ、沢山の宝物も乗せ、貢物外交に出発した。喜望峰・マゼラン海峡を廻り世界一周して、3年後に帰国したそうだ。その間に、永楽帝が遷都した北京の紫禁城が落雷で焼失し、占いで、「海洋進出の祟(たたり)」とでた為、以後、航海を自粛し、資料も焚書したらしい。この書では、各地に残る「難破船」とあるが、私は、それらの船は食糧や宝物の倉庫とし、周辺を調査する際のホテル代りにしていたと思う。各地に残した数100人づつの中国人に「数年後には、必ず戻ってくるから、よく調査する様に!」と、先に先へと向かったのだろう。アラブ人の航海士が残した世界地図が密かにヨーロッパに持ち込まれ、70年後に、中国の宝船の1/30の小さな船で、コロンブスがアメリカ大陸を発見し、マゼランが南アメリカを廻り世界一周を果した。しかし、世界地図があったのなら、なぜカリブ海の島々を「西インド諸島」と呼んだのかは疑問だ。わざと擬装したのかもしれない。
 蒙古来襲を神風が防いだと言われる元寇(げんこう)の乱(1274年)の頃、中国の外交方針は、周辺諸国(インド、東南アジア、琉球など)の内政には干渉しないで、各国の君主を「属国の王」として認め、お互いに交易する「貢物外交」であった様だ。日本も室町幕府時代には、その一属国になった事もあるそうだ。
 このまま、中国が世界を制覇していれば、その後の世界は、大きく変わっていたかもしれない。特に、インカ帝国やアメリカ・インディアン、アフリカ諸国、東南アジアの歴史は大きく変わっていただろう。
 また、沖縄の首里城は中国建築であるが、「その一翼が日本風の建築になっている」と聞いた。琉球王国は、中国を意識しながらも、日本にも配慮した二股の貿易立国として発展していた様だ。

 5.盗まれた楽園、ハワイ大国
 私は、60才定年後に3年半勤めた後、10ヶ月の失業保険を貰っていたが、最後の1回分は貰えなかった。半年前に予約した家内のフラ仲間のハワイツアーに参加して、就職活動の認証ができなかった為だ。丁度、14年前になるのか? ハワイ島・ヒロからコナへの半日バスツアーで、80才になる日本人二世ガイドから、入植当時の話を聞いた。ハワイ王国の王女と明治天皇の親族との婚姻話などであった。興味があり、ネットで「盗まれた楽園、ハワイ大国」(*5)を見つけた。それによると、
 明治14(1881)年に、ハワイのカラカウワ王が世界一周旅行の途上で、明治天皇を訪問した。日本への要請は、カイウラニ王女との縁談話、日本人移民の要請、アジア・太平洋同種族連合などであった。明治20(1885)年に移民の件は実現したが、アメリカからの圧力に屈してか?婚姻の話は「前例がない」と断ったそうだ。ハワイでは、明治22(1887)年に、「王の政治的行為は全て議会の承認が必要」とする憲法を、白人武装集団の圧力下で制定した。その議会選挙の有権者は、土地所有者とされた。当時、ハワイ原住民には土地所有の概念がなく、ただ同然で、白人達に買い占められていたらしい。明治29(1893)年に、カラカウワ王の後を継いだリリウオカラニ女王が「ハワイ人にも選挙権を!」との新憲法を発布しようとした。その際、数千人のハワイ人がイオラニ宮殿前に集まりデモを展開した。これを危機と捉え、真珠湾に停泊していた米国軍艦から海兵隊が上陸した。女王は流血を避けるためにと王権を放棄した。この時、「日本の入植者を救うため」と、東郷平八郎艦長の巡洋艦が差し向けられた。・・・・アメリカは1998年にハワイを併合した。
 日本海海戦の7年前の出来事である。カラカウワ王の来訪がなかったら、ハワイは独立国のままだったかもしれないし、もう数年、時代がずれていれば、ハワイは日本領だったかもしれない。
 有名な「アロハ・オエ」は、最後の女王、リリウオカラニの作曲だそうだ。ハワイのフラダンスは、元々、神に捧げる儀式として、海辺で「すっぽんぽん」で踊っていたそうだ。歌詞は文字を持たないハワイ人の歴史伝承のツールでもあった。アメリカの宣教師から「裸はダメ!」とフラダンスが全面的に禁止された時代が50年以上続いた。また、当時のハワイ人は、普段は上半身裸で暮らしていて、宣教師は「個々に裁断する暇がない」と「寸胴(ずんどう)な衣服を提供した。それが現在の「ムウムウ」のルーツだそうだ。
私は、ハワイアンとタガログ語のフィリッピン民謡、沖縄のメロディーが好きだ。何か、同じ海洋民族の「共通の響き」があるのかもしれない。
 アメリカの併合前の1894年7月4日に、正式なハワイ共和国として出発した時もあったが、選挙権は「英語かハワイ語が読書きできる事」となった為、多くのハワイ人と移住した日系人は、政治から遠ざけられていた。100年後の1993年にクリントン大統領は「ハワイ王国を転覆させた事」を謝罪したが、今も「ハワイ独立」の動きは、なぜか無い。

5.議会制度と集団的自衛権
 今朝、自民党と公明党の間で、集団的自衛権の閣議決定案が同意された。当初の自民党案は、「我が国の存立を脅かし、国民の権利を根底から覆す恐れがある」であった。あの時なら、中東からの石油が来なくなり、「国民の権利を根底から覆す恐れがある」として、自衛隊をイラクに派遣する事になっていたかもしれない。今回の同意では「おそれ」の部分を「明白な危険」と変更して、公明党の了解を得た形だ。ガソリンが200円/リッターになると「国民の権利を根底から覆す明白な危険」と言えないこともない。あの時なら、原発依存率を50%にして、京都議定書のCO2削減率をクリアしようとしていた頃だから、まだ、「明白な危険」ではなかったかもしれない。原発が1基も稼働していない現在、貿易赤字が数10億円/年となると「明白な危険」と言えそうだ。一方、アメリカの時代も変った。イラクには数百名の軍事顧問団と無人機をだすから、地上は日本の自衛隊と国連で「何とかせい!!」となるかもしれないと危惧している。
 中国漁民が尖閣に上陸した場合、当初は、海上自衛隊と警察で何とかしなければならない。数日経って、国会が自衛隊出動を承認した頃には、漁民に扮装した中国の軍隊によって占領(実効支配)されているであろう。米国は、日本に「尖閣の領有権」は認めていない。「現在は日本が実効支配しているから、尖閣は日本に帰属する」と言っているだけである。尖閣に中国の軍隊が上陸した場合は、オスプレイが活躍できる。ヘリコプターでは、沖縄の海兵隊を尖閣に送るのに、積載量・航続距離とも不十分である。アメリカの情報網は「漁民に扮装した軍隊」の情報位は察知できると思うが、どうなるだろう。
 この集団的自衛権は、アメリカが60年来日本に要求してきた事である。昭和27年にサンフランシスコ講和条約が締結され、アメリカ軍占領が終わった。この時、朝鮮戦争で多くの犠牲がでていた米国の本音は、「代りに日本軍に出兵して欲しい」との意向であったらしい。しかし、李承晩ラインを引き、対馬海域の漁船を強制的に拿捕する等の反日行動を取った韓国に嫌気をさし、米国は、韓国の了解を得ずに、38度線での休戦協定を結び、引き上げた。
 日本の国会は、昨年の参議院選挙で、「ねじれ」が解消された。安倍政権は、選挙公約に無かった「集団的自衛権」を唐突に持ち出してきた。「ねじれ」の時代は、長々と議論しても、多くの議案が廃案となった。次年度の国家予算はずれ込み、20年以上も続いた赤字国債発行関連の臨時法案が政局となった。一方、「ねじれ」が解消するや、国会の開会は遅く、閉会は早くなった。
 私の意見は、国会議決の際の「党議拘束」は廃止すべきと思う。特に、良識の府の参議院は、無記名の電子投票とすべきと思う。既に、その設備は完了しているが、手の動きなどで、近くの他の議員から推察されるとかが懸念されている。電子投票なら、与党議員でも反対票になる恐れがあり、慎重に議論し、強行採決などの暴挙は行えないだろう。無記名と言っても、結果はコンピュータに保存しておき、20年後位には公開されるルールにしておけば、「いい加減すぎる良識」には抑制がかかるであろう。
 アメリカのオバマ大統領も「ねじれ」に苦戦している。昨(2013)年10月には、連邦議会が暫定予算に合意せず、連邦政府の一部が閉鎖された。反対したのは、共和党のティーパーティーと言われるグループで、「アメリカ独立戦争の時に、ボストンの港で、積載していた紅茶を捨てた功労者?」から由来しているらしい。彼らは、小さい政府を主張し、オバマケアと言われる医療保険制度や貧民層への食糧援助に反対している。7月2日の新聞には、連邦裁判所が「避妊薬・器具は、法律に違反」との裁定があったそうだ。カトリックが堕胎や避妊を禁止しているためだろうか。ティーパーティーは、アメリカの裕福層から支持されている。私は、昨年の騒動を聞き、次の選挙では、「共和党支持者が少なくなる」と予想したが、案の定の結果になりそうだ。共和党の次期大統領候補は分裂し、民主党のクリントン夫人が有力の様だ。今後、共和党はどんどん衰退すると思われる。裕福層の出生率の低下と外国人の正規移民と不正入国者の増加は明らかである。富裕層は、タイの黄シャツ組と同様なテロに頼るか、あるいは、憲法を改正して、選挙権に「納税額とか土地保有など」の条件を付けるしかない。アメリカの「全世界・民主主義の妄想」はどうなるのか。

6.太平洋2分割統治
 2013年6月、中国の習国家主席は、就任後最初の米国訪問の時、オバマ大統領の別荘で「太平洋2分割・共同管理論」を提案した。「ハワイ・グアムより東はアメリカ、西は中国が管理しよう」と言うものだ。そもそも、既に1982年に、鄧小平の意向を受けて、中国人民解放軍が打出した「第一列島線」「第二列島線」なる概念が存在していた。第一列島線は九州を起点に、沖縄、台湾、フィリピン、ボルネオに至るラインで、アメリカからの攻撃から守る防衛ラインとして、2010年までに構築する予定だった。第二列島線は伊豆諸島を起点に小笠原、グアム・サイパン、パプアニューギニアに至るラインで、台湾有事の際にアメリカ海軍の増援を阻止する海域として、海底の潜水艦航路などを調査し、2020までに完成させ計画であった。更に、2040~2050年までに西太平洋、インド洋で、米海軍に対抗できる海軍を建設すると言うものであった。
 オバマ大統領は、2014年4月に、日本、韓国、ベトナム、マレーシア、フィリッピンを歴訪した。紆余曲折があった様だが、国賓待遇で来日した。銀座の鮨屋で寿司を食べ、晩餐会では抹茶アイス(大統領が小さい時に鎌倉?で印象に残っていた)を食べたと報道された。安倍首相に対し、挑発的行動(靖国参拝など)をとらない様に求め、尖閣は日米安保の適用範囲、集団的自衛権の憲法解釈などが申し合わされた。
 韓国は当初、訪問のスケジュールに無かったが、朴大統領の「たっての頼み」で追加された。オバマ大統領は、韓国に「日本と仲良くして、日米韓の同盟を強化したい」と持掛けたが、朴大統領は「しかと(花札の10月の10点札に鹿が横向く絵柄がある)」して、中国の方を向いていたかもしれない。逆に、朴大統領は、「日本の戦争責任」等について「告げ口外交」をする好機ととらえていたが、数日前に起こった「セオル号沈没事件」で、迫力は無かった。話はそれるが、セオル号は元々日本の船で、韓国の船会社が中古で購入して、会長の貴賓室(趣味の写真展示)などを増築した船だった。私は、この事故は明らかに「官僚の責任」と思っている。事故の数か月前に、国の監査を行ったが、役人は「接待漬け」で何も見てこなかったのだろう。増設による重心変化、過積載の常習化、積荷の固定方法、救命ボードが外れない事などである。また、救助に当たった海洋警察も何もできなかった。そもそも、駆けつけた救助艇?らしき船が、精々8人乗れる救命ボートが1隻で、ロープやハンマーも積んでいなかった様だ。そして、海洋警察の隊員の殆どが泳げない(韓国の小学校の3%にしかプールがないとか)そうだ。また、日本からの救助も断り、救助者の数を2倍にカウントした誤報で、救助に向かった近隣の漁船も途中で帰ったそうだ。1995年の三豊百貨店崩壊事故の際も、建築を認可した役所の担当者が逃走し、時効が成立した頃に役所に戻ってきたらしい。今度の海難事故では、カルト教団のユ・ピヨンオン会長を高額懸賞金で追っているが、官僚の処分については、海洋警察解体程度しか進んでいない。この事故の責任を取って辞任した首相の後任に「文昌克」氏を指名したが、親日発言(私は真実発言と思う)で辞退し、2か月も経ってから、前首相の辞任を取り消して、再任となった。朴大統領は就任後世界中に「告げ口外交」を行い、中国ハルピンに伊藤博文暗殺記念館を作り、米国などに従軍慰安婦像を作らせている。しかし、6月27日の新聞記事によると「在韓米軍慰安婦提訴」とあった。1957年以降に、韓国内の米軍基地周辺で、慰安婦を強要されたというものだ。また、現在の世界の娼婦の数10%が韓国人らしい。これは、振り返ってみると、朝鮮半島が中国の属国であった頃から、中国宮廷に仕える娼婦や宦官(去勢のため睾丸を取られた人畜無害の男性)の輸出国で、拉致や人身売買で若い男女が中国に連れて行かれた歴史があるそうだ。北朝鮮の拉致問題が解決に向かっている。北朝鮮にとっては、当時の拉致などは、日常生活の延長位で、「重大な人身問題」とは考えていなかったのかも知れない。
 オバマ大統領はマレーシアを訪れ、「南シナ海の領有権問題での協力関係を強化する事」で合意した。丁度この頃、中国はオバマ大統領に見せ付けがましく、ベトナム沿岸で油田掘削を始め、ベトナム漁船との衝突事故を激化させた。ベトナムは、1965-1975年のベトナム戦争で事実上アメリカを追出し、その後の1979年の中越戦争では、圧倒的兵力の中国軍を押し返したとの自信があり、強気の様だ。ベトナム側の発表では「漁業監視船27隻が中国船から攻撃を受けた」と言い、中国側は「ベトナム側から1500回以上衝突された」と言っている。現在も両国間の火種は残っている。
 次に、オバマ大統領は、フィリッピンを訪問し、「スピークス海軍基地の再駐留」を約束した。フィリピンは400年位の間、スペイン領であったが、1898年の米西戦争で、真珠湾から出動したアメリカ軍に占領された。その後、昭和16年12月8日の真珠湾攻撃から1ヶ月後には、日本がマニラを占領した。マッカーサー元帥は、有名な「Shall We Return」の明言を残して去ったが、1944年10月にレイテ島に戻ってきた。その後、フィリッピンに駐留し続けたが、1991年のピナトゥボ噴火とフィリピン議会の決議で、全ての基地を放棄した。これを機会にと、中国がスピークス基地と目と鼻の先の無人島を実効支配し、最近は、エアポートへの拡張工事も行われだしている。
 中国の言う「核心的利益」とは、領土の事であり、「600年前の歴史」と最近の軍事力強化により、南シナ海への「赤い舌」、尖閣を含む防空識別圏の「赤い腕」で、周辺への権力を貪欲に拡張しようとしている。

7.次の700年は中国の時代
 「世界の歴史は700年毎に東西入替ってきている」との仮説を20年位前に聞いた。紀元前はエジプト、紀元700年まではローマ、1400年まではアラブ・中国(蒙古のジンギスカンもアラブ人、鄭和もアラブの宦官)、その後、現在までは西欧である。
 今、読み始めた本に、幻冬舎ルネッサンス新書「中国が沖縄を奪う日」(*6)がある。東日本大震災後の「ともだち作戦」は、中国軍部が「F1にミサイルを射込もうと画策している事」を察知した「米軍の軍事行動」だったそうだ。被災者の救助活動と同時に、迎撃ミサイルで福島第1原発を守り、攻撃ミサイルを北京に向けていたと思われる。ミサイルと言えば、核装備を警戒している様だが、通常爆弾で同様の効果を得られるとは、怖い怖い!
 原発安全審査委員会は地震や津波の安全審査のみならず、「対ミサイル」の安全審査もすべきであろう。試行的にせよ、日本の50基の原発に照準を合わせるのは、気持ちのいい練習課題だろう。このスイッチが間違って押される事も考えられる。北朝鮮の崩壊の前夜に「破れかぶれで押す」かもしれない。中国共産党政権崩壊時に、強硬派の軍部が押すかもしれない。日米のミサイル防衛システムで、その全てのミサイルを迎撃できるとは限らない。停止中の原発といえども、使用済み核燃料プールが破壊されれば、原発が原爆になる。日本壊滅の危機も考えられる。
 2013年6月22日に、「シルクロード」が世界文化遺産に決まった。その報道の見出しは「中国経済ベルト戦略」であった。その中に、中国沿岸から新疆ウイグル、カスピ海、黒海を通り、バルト海を結ぶ高速鉄道計画があった。600年前まで、アジアと中東、ヨーロッパの貿易を担ってきたルートである。
 中国はシャドウバンキングと住宅バブルが弾けて、民衆の暴動が起こり、7つの軍区に分かれ、連邦制になるとの説(*6)もある。中国のバブルが壊れると、汚職の金を預けた軍幹部や共産党幹部(地方役人など)が多くの金を失うであろうが、なけなしの虎の子を預けた庶民はもっと怒り、更に、資金繰りに困って倒産した民間企業の解雇者も加わった暴動が起こるであろう。しかし、習近平政権が現在でも抑えきれていない「人民解放軍」に対する手綱が切れたらもっと怖い。
 2014年7月2日に「中国、環太平洋演習に初参加」の記事を見つけた。今回は、22か国から艦艇50隻、航空機200機以上が参加する「過去最大規模の演習」となったそうだ。中畑海将補は、「中国が安全保障環境に貢献・・・を歓迎」と述べたと書かれていた。その日の、NHKニュースでは、「ハワイ沖で日米韓の合同演習が行われた」と中国の事は全く触れられていなかった。けしからん!! NHKが言論誘導をしている。沖縄では「琉球新報」「沖縄タイムス」の2紙で、シェア97%そうだが、中国寄り記事しか乗らないそうだ。そうしないと売れないのだろう。そんな中で、NHK沖縄も中国寄りの特集に力を入れているらしい。沖縄の人々は、既に、中国共産党に代わって、日本の報道機関から、三戦(心理戦・世論戦・法律戦)を受けている様だ。
 シャドウバンキングと言っても、日本の赤字国債と同じ様なものでる。日本は、「デフォルト人形」が黒田総裁に操られて、綱を渡っている状態である。中国と日本、「どちらが先に賭け付くか!」「何とおオッシャル日本さん」「こちらは宝がザックザク!」 何と言っても、中国には「資源」が豊富にあり、土地は全て国有であるから、これを民間に払い下げれば、金に困る事はない。200円代/$の日本には、精々、エネルギーと食糧の自給率を高める手段しか残っていない。
 沖縄の米軍用地から結構な借地料が入るらしい。「これは良い投機になる」と中国の息のかかったグループに買い占められているとの話だ。中国が沖縄のサトウキビを破格で買うと言ってきたら、沖縄の人は喜ぶであろう。沖縄が観光特区となり、カジノができ、中国人のビザなし渡航が可能になったとかすると、美しい海(泳げる海)に、沢山の中国人旅行者が訪れ、金を落とす。高速鉄道が作られ、ホテルも林立し、観光土産も売れる。住民投票で「沖縄独立」「米軍基地返還」が承認されるかもしれない。
日本の赤字国債も中国に買ってもらうしかない。双子の赤字を抱えるアメリカは、アメリカ国債を大量に保有する中国に、急所を握られている。中国の軍事力と金力で、「日本領海の通行権」を渡さざるを得ないかもしれない。アメリが沖縄を去ったあと「琉球王国の復活」を阻止するものはない。

 だが、しかしである。私の一つ前のブログ(*1)「大量絶滅まであと1秒」に記載した様に、いつの日か、世界には食糧難民と海没難民があふれ、既に、国境の概念はない。
 
(*1)私のブログ、素人が憂える真実シリーズ「http://kikyossya.at.webry.info/
(*2)「古代ユダヤは日本に封印された」(宇野正美著、日本文芸社)
(*3)「1421:中国が新大陸を発見した年」(ギャヴィン・メンジーズ著、松本剛史訳)
(*4)「人類初の世界一周は中国人?」http://tanakanews.com/c0502china.htm
(*5)「盗まれた楽園、ハワイ大国」http://www2s.biglobe.ne.jp/nippon/jogbd_h14/jog226.html
(*6)「中国崩壊前夜」(長谷川慶太郎著、東洋経済新報社)

この記事へのコメント

xxvcocovxx@ezweb.ne.jp
2014年07月24日 23:59
ブログ拝見しました!お気に入りに入れててチェックしてました。
コメントするの初めてです。
実は私自身家族のこと、子供のことや別れた旦那のことで凄くつらい思いをしてた時に、ブログを彷徨ってたら、このブログにたどり着いたんです。
いつの間にかkikyossyaさんのブログの世界観に吸い込まれて、なんだか私自身が救われた気持ちになれました。こんな風に自分が正直になれたり、凄くkikyossyaさんには感謝してます。勝手にこんなこと言われても困っちゃいますよね?
もっともっとkikyossyaさんのことが知りたくて、私の直接の連絡を入れておきました。
こんなに素敵なブログの管理してるんだから、kikyossyaさん自身にも魅力があるんじゃないかって・・・勝手に思っちゃったのが理由です。(もし迷惑だったら削除して頂いても構いませんからね。)ちょっと不安定な天気が続いちゃいますけど、風邪とか気を付けてくださいね。お身体ご自愛ください。

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