地球は誰のものー地球を守る政治ー(2006年記)

 人類は地球を自分達に良い様に利用して、発展し、文明を享受しています。しかし、46億年前に誕生した地球の歴史から見ると、人類が我が物顔で地球を支配するのは、ほんの一瞬に過ぎないのです。地球の時間は非常に長いので、地球が誕生してから現在までを1年に例える地球年で考えて見ましょう。1月中には生命が誕生していますが、陸上に生命が上がったのは11月中旬でした。人類の祖先が猿から分かれたのは、12月31日の午後です。また、現在の全ての人類は、その大晦日の午後11時30分頃の一人のお母さんの子孫である事が、DNAの研究から解かってきました。

1. 地球の為の選挙制度
 地球上の全ての生命体は、DNAを持っており、同じ暗号原理で分裂し、成長し、繁殖しています。アフリカで誕生した人類の祖先が、地球上の各地に広がって行く以前から、それらの土地には、植物、動物、そして沢山の細菌も住んでいました。人類にはその環境を守って行く責任があります。現在の選挙では、そこの住む人間の数に比例して、政治家を選ぶ制度になっていますが、政治家には人間だけでなく、その地域に住む「全ての生命の為の政治」を行う責任があると思います。植物や動物に投票させるわけにも行きませんので、その地域の面積も考慮に入れる選挙制度が必要でしょう。最初は、人口比率と面積比率が半々でも良いでしょう。また、地球上の面積の70%を超える海を代表する政治家が選挙で選ばれる必要が有るかもしれません。そうする事によって、少なくとも今よりは、森林を大切にし、海を守る政治が可能になるのではないでしょうか?

2.森を守る政治
 人類の先祖は、狩猟民族と農耕民族に分ける考え方があります。一方、現在に於いては、麦食と米食とに大別する事もできると思います。確かに、メソポタミアに一大文明を築いたアングロサクソン民族の子孫は、その後、トルコ、東欧、ヨーロッパと森林を破壊し、アメリカに新天地を開いて行ったのですが、彼らは、パンを中心とした麦食人種でした。一方、モンゴロイド民族は東南アジア中心の米食人種です。生物の細胞は、たんぱく質でできています。DNAは、20種類のアミノ酸を指定する暗号なので、細胞はDNA情報に基づき、20種類のアミノ酸からたんぱく質を合成します。米食場合は、たんぱく質合成に必要な全てのアミノ酸を胃腸で分解して得られますが、一方の麦食の場合は、確か、「リジン」と言う一つのアミノ酸が不足し、肉類等の他の食品から取る必要があります。その為、麦食人種にとっては、それを狩猟や牧畜から得る必要があります。最近までの牧畜は、牧草を育て、家畜を放し飼いにする為、森林を破壊してきました。
 インドを中心としたヒンズー教では、牛を神様として、食べる事を禁止してきました。日本でも、天武天皇(1300年前)が牧畜を禁止したそうです。それによって、日本の森林は、明治初期まで、守られたと言っても良いと思います。この様に、過去にも森林を守る宗教や政治があったのです。
そんな事で守られてきた東南アジアの森林も、ベトナムやミャンマーの戦争では、ダイオキシンを中心とした枯葉剤やテロ対策で焼き払われました。インドネシアの熱帯林は、グローバル経済の名のもとで、建築用資材用などで減少続けています。北朝鮮に対するエネルギー制裁の結果では、木炭車が走り、暖房用に薪を使わざるを得ません。道沿いの森林は切りつくされ、子供や大人が10km以上山奥に薪拾いに分け入っているそうです。
地球温暖化防止を規定した京都議定書では、CO2の売買ができる様になっています。その売買対象として、植林などの将来のCO2対策と交換できるユニークな規定があり、期待したいと思います。

3.太陽恵み税
 我々の経済は、「農業や漁業資源」は無料との前提で成り立っています。石油や石炭を含む鉱業もしかりです。農業では食物を育てる手数、鉱業でもそれを取り出す手数と流通の費用がコストとして計算されます。しかし、それらの資源は、現在又は過去の太陽の恵みを享受しているのです。更に、それらの資源を維持しているのは、現在の地球環境そのものが安定的に継続して来た結果なのです。したがって、全ての農業を含む天然資源には、0.1%程度の小さい税率でも課税すべきです。その税金を使って、資源の維持と環境保全の費用に投入しては如何でしょうか? 実は日本にはその様な税金があります。石油税などの自動車関連税です。小泉内閣では、それらの税金を道路特定財源から一般財源にしようと何度も国会で議論されて来ましたが、道路族議員の反対で、現在まだ見送られています。まずは、それらの税金の一部を水素電池自動車や風力などの代替エネルギー開発など、地球温暖化対策や森林などの環境保全にまわすべきでしょう。

4.関税の見直し
 BSE問題で米国からの牛肉輸入が中断しています。本当に異常プリオン蛋白質を食べてBSEに感染するのでしょうか。 他の全ての感染症は、ウィルスなり、細菌なりDNAを持った生命体が繁殖して感染します。確かに自分の体内で発生したがん細胞は、増殖して発症しますが、他人のがん細胞を食べて感染する事は無いでしょう。BSEの原因が分からなかった頃、英国で1万頭以上の牛がBSEで死にましたが、それでもBSEに感染したと思われる人間は100人程度でした。肉骨粉によるBSEが問題になる以前から原因不明のクロイツェル・ヤコブ病と言うBSEに良く似た病気が有ったのは事実ですが、仮に、異常プリオンが胃腸からでなく、傷ついた歯ぐきなどから進入して、増殖したと仮定しても、アメリカ人が常食にしている牛肉を全数検査しないと輸入できないとか言っている日本の方が異常では無いでしょうか? それには裏が有り、日本の畜産業界を守りたいとの意向が見え隠れします。それならそれで、非常に結構な事で、以下その事に付いて書きたいと思います。
 アメリカは、牛肉のほかに「米」も日本に売りたいと、業界の圧力で騒いでいますが、グローバル経済とか何とか言って、アメリカ式の民主主義と資本主義経済の名のもと、大量消費、使い捨て生活を世界に普及させようとしていると考えざるをいません。現在の地球上で全人口の胃袋を満たすだけの食料はありません。今後の食糧増産も限界があり、むしろ、いろいろな原因で食糧生産は減少すると考えられます。特に中国の経済発展は凄まじく、今は一部の人しか食べられない中華料理を、10億の民が食べ始めたら、膨大なたんぱく質と脂肪を消費する事になります。現在、日本の食糧の50%以上、飼料の90%を輸入に頼っていますが、これ等の食料の輸入がままならない時代は直ぐそこまで来ています。大切な事は、グローバル経済の中で、大陸や国毎に食糧を自給自足して行く態度です。食料だけでは有りません。人的資源の確保の為にも、地域の労働力を確保して維持して行く必要が有ります。中国の人件費が安いからと言って、生産力を中国にシフトしていくのは如何なものでしょうか? アメリカとの牛肉や米などの輸入に当っても、20年先までの継続的貿易を保証した輸出入契約が必要と思います。そこで、提案したいのですが、全ての貿易には、輸出入国で、各々10%以上の関税を賦課し、その税金で、自国内、地域内の産業を保全する様な政策を世界的に導入する必要が有ると思います。

5.安楽死法の成立
 太平洋戦争の時代に育った私達は、日本には天然資源が無いので、財産は労働力であり、輸出に頼らなければならないと教わってきました。最近の政治家は、内需が景気を快復するなど勝手な事を言っています。さらに、今後の経済発展の為、少子化対策を進めようとしています。世界の60億人は、10分の1の6億程度が限界で、狭い日本の国土では3千億人程度が適切人口と思っています。今までの右肩上がりの経済成長下で策定された年金制度、医療保険制度、税制、更には民間の組織制度など、人口減少化ではそのまま続ける事はできなくなります。10数億の民を有する中国が数10年前に、一人っ子制度を採用し現在に至っていますが、近々、高齢化社会を迎え、世界的な大実験を強いられる事になります。
 人類はこの100年の間に、荻野式基礎体温法による産児制限や受胎の秘密を知り、生命の誕生のコントロールが可能になってきました。そんな中で、生命の終端や死後の世界に付いてはタブーにして来た感が有ります。人間は死に直面すると生きたい気持ちが高ぶるのかもしれませんが、自分で自分が制御できない状態で、植物人間になっても、生命維持装置につながれて生きて行くと言う希望が有るのでしょうか? 私なら、皮膚が弱い事も有って、オムツが必要になった時点からは、生きて行く心算はありません。早く、安楽死を認める政策を望みます。将来の老齢化社会に於ける扶養負担の軽減の為にも有効な手段と思います。安楽死法案では、家族の了承が最大の問題になると思いますが、了承した家族は、後で何を言われるか分かりませんよね。医師の人間的生活への復活の判断と本人の意向のみが必要と思います。

 以上、現在の社会では受け入れられそうも無い提案をしてきました。一方、哲学とは、ギリシャのソクラテスからデ・カン・ショなどの哲人の考えを復習する歴史的考えが主流である事は残念です。18世紀までの哲学は、自然科学を含む広い真理を追究する学問でした。コペルニクスやガリレオの地動説も哲学の一分野として扱われていました。この時代の哲学者がキリスト教義に疑問を抱きながらも、表向きには逆らえない中で、自分達の主張を通して来ました。レオナルド・ダビンチの最後の晩餐に隠された「マグダラのマリアがキリストの妻」説も同じ様な環境下での無駄な抵抗であったかも知れません。1990年代になって、ローマ教皇はガリレオ処刑が誤りであったと謝罪しました。
 政治哲学と言う概念もあります。政治家は自分の利害や後援団体の利害に影響しない「世の中の正しい政治」を行う必要があります。


「素人が憂える脅威シリーズ」に興味のある方は、以下のメニュー・アドレスから、別のアップも参照してください。
http://kikyossya.at.webry.info/200907/article_1.html
シリーズ①:政権交代後の期待と憂慮
シリーズ②:世界大都市海没の脅威
シリーズ③:日本人大量餓死の脅威
シリーズ④:日本の水と森林壊滅の脅威
シリーズ⑤:世界最終戦争の脅威
シリーズ⑥:世界金融危機の脅威
シリーズ⑦:新型インフルエンザの脅威
シリーズ⑧:宇宙誕生から地球消滅の驚異(2007年記)
シリーズ⑨:地球は誰のもの-地球を守る政治-(2006年記)
シリーズ⑩:人類は何処から来て、何処に行くか(2003年記)

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