クリスマス寒波と安倍新政権の憂慮 他

2012-12-30 菊池喜康
★ クリスマス寒波
 2012年12月25日朝の「とくダネ!」のトップニュースは「クリスマス大寒波襲来&南極に雨が降る」でした。小浜市に40cmの大雪が降ったそうです。白頭山で寒気が裂かれ、日本海で合体して、日本海側に大雪を降らせた様です。北朝鮮の聖なる山とアメリカ大統領のジョークかと思っていました。続いて、気象予報士の天達氏が「南極の昭和基地で雨が降ったが雨量は判らなかった」との笑い話が続きました。本当の話、南極では雨が降らないので、雨量計が設置されなかったそうです。でも、「昭和基地の前が水浸し」の画像が写り、10mm程度の雨は降ったのでしょう。最後に、天達氏は「これは地球温暖化の性では無い!」と付け加えていましたが、本当でしょうか?
 2012年の1~4月が寒冬だった事をご記憶でしょうか? 正直者の桜の開花が10日程遅れました。でも、皆様は、夏の猛暑で、「冬の寒さ」の記憶は、薄れていたかと思います。
私は、この「寒い冬」の可能性を、下記の何れかと考えていました。
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① エルニーニョ現象: 太平洋の東側(ペルー沖)の海水温が高くなる事で、世界中の気候に影響する事が最近分かってきました。気象庁の長期予報は「今年の冬は暖冬から、エルニーニョが終わったので寒冬」と急に変更しました。それで、去年の寒冬についての説明はできるのでしょうか?
② 大気汚染:1991年5月のフィリッピン・ピナツボ火山の噴火では、1993年の夏が冷夏となり、タイ米などの輸入を行った事があります。最近では、2010年と2011年のアイスランド噴火では、ヨーロッパの空港が数週間閉鎖されました。でも、今年の夏は猛暑でしたから、寒冬の原因でないと思います。しかし、北米のイエローストーンが爆発すると1000年程度の気温低下が予想され、人類の半数が餓死すると言われています。また、隕石落下や砂漠の黄砂、核戦争や原発事故の「核の冬」など、脅威は幾つもあります。
③ 太陽活動の低下: 地球全体の低温化が起る可能性があります。2010年位から太陽黒点が少なくなり、今後数10年間続く可能性も指摘されています。実際に、西暦1645から70年続いた「マウンダー極小期(小氷期)」には、テームズ川が凍る等ヨーロッパが低温化し、日本でも冷夏が続いた様です。その理由として、「太陽活動が低下すると、電離層が弱くなり、地球に降り注ぐ宇宙線が増え、雨の核が多くなり、雲が増え、太陽熱を反射する」など、「風が吹くと桶屋が儲かる」的な説もあります。
④ 負の北極振動: 偏西風の蛇行が大きくなり、北半球の温気と寒気の張出が大きくなり、それがゆっくり回転します。その為に、数ヶ月単位で平年より寒い時期と暑い時期が変わります。私の体感では、ここ10年位は年3~4回の周期で変わっていた様ですが、最近はこれが狂って来ている様です。なお、20年以上前の科学番組で「温暖化等で赤道と極との温度差が大きくなると、この振動が増大(北極振動が正から負なる事)する」と言う室内実験を見た記憶があります。
⑤ 海洋大循環の衰弱: 私が最も危惧しているのは「海洋大循環の弱まり」です。メキシコ湾流が暖かい海水を南半球から、北半球に送っています。私は、この原動力は北大西洋の氷山と思っていますが、ここ数年来、グリーンランドの氷河が融け、シャーベット状になっているそうです。
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  今回のクリスマス寒波報道は、上記の⑤を一度に証明できそうです。そもそも、海洋大循環は1万年程前に始まったと言われています。ミランコビッチ・サイクルと言われる10万年周期の氷河期が終わり、北米大陸やカナダ、北欧などの大陸氷床が氷山として北大西洋に漂流した結果で始まったのでしょう。人類が定住農業を開始して、人口増大と文明発達の契機となったのも丁度その頃です。それ以前の中緯度地方の気候は、毎年の平均気温が±数℃も変化し、同じ土地で同じ作物を耕作する事ができなかったと推測されています。これからの世界気候も、その様になって行くのかもしれません。また、北米・北欧の気温の低下は、ここ600年位続いた西欧文明の大危機でしょう。一方、南半球の温暖化は、南極大陸の氷床を融解させ、海水面の大幅な上昇(今世紀末で6m程度?)を引き起こし、世界の大都市海没の危機が近付いているのかもしれません。
追記:海洋大循環とは、北大西洋で冷たい海水が沈込み、海底数千mを流れ、喜望峰を廻り、2000年位で南太平洋の赤道付近まで向う海流です。その原動力は、「冷たい氷山が海水に落ちると、そのまま溶けるのではなく、海水の純粋な水分のみを吸着して太り、逆に、周りの海水は塩分を多く含み、重くなり沈込む」と考えています。
参考:世界大都市海没の脅威 http://kikyossya.at.webry.info/200908/article_1.html


★ 安倍新政権の憂慮
 2012年12月16日の衆議院総選挙で自民党が300名に届きそうな大勝利となりました。しかし、比例代表選の得票率では、やっと50%超で、前回の大敗時から数名伸ばした程度だそうです。小選挙区制の弊害もささやかれていますが、その「制度で勝利」した党が、その「制度を変える」事は無いでしょう。
 私は、そもそも、2012年9月26日の自民党総裁選挙で安倍普三総裁が誕生した時に、次の政権は自民党と確信しました。自民党総裁選は、一応、議員票と地方票の総数で争われるそうです。ネットで調べた所、得票総数では、石破茂199票、安倍普三141票、石原伸晃96票、町村信孝34票、林秀正27票となっていますが、議員票のみでは、石原58票、安倍54票、石茂34票、町村24票、林24票となっています。党規定で上位の2名の決選投票となり、安倍108票、石茂89票となったとの事です。谷垣前総裁は、野田総理との「近いうち解散」にだまされた事や自分勝手に振る舞った事などで、総裁選には推薦さえされませんでした。一方の石原元幹事長は「ほうれん草(報・連・相)」で、特に古参議員達の評判が良かった様です。
なお、安倍元総理は、確かアメリカ→オーストラリアとの強行外交スケジュールの中、潰瘍性大腸炎が悪化して中途帰国なり、辞職しましたが、小泉長期政権の後で「人気を落とさずに辞職した」唯一の総理でした。
 2012年12月2日から衆議院選挙戦がスタートし、安倍自民党は「円安・インフレ・経済再建・雇用拡大」を公約とし、特に「公共投資10年間200兆円の日本強靭化計画」を焦点に掲げて、戦い勝利しました。経済界などの期待感からか、株価は7千円台から1万円台へと、円は77円から85円まで急上昇しました。また、安倍政権スタート前から「日銀法を改正する」とか「2%のインフレ目標を達成できない時は日銀の性にする」とか「副総理・財務・金融大臣に、経済通??の麻生太郎を起用する」などの情報を漏らして、株価・円安を誘導して来た感があります。
 これで、輸出企業の業績は上がり、一見、景気回復と法人税増収(数兆円規模?)やインフレ(数%?)を達成した様に見えるかもしれません。その結果、消費税も予定通り8%に上げられるかと思います。
しかし、憂慮はこれからです。ここ10年来、世界の原油価格は上昇し、食糧特に小麦・トウモロコシ・大豆の価格も上昇しています。理由は中国の富裕化やロシヤの干ばつなど色々ですが、根本的には「世界のエネルギーと食糧の不足傾向」が顕在化してきた事です。その間、日本国民は「円安」で値上がり実感が無かっただけなのです。ガソリンが200円/リッターを超え、電気・ガスなどの公共料金、パンやうどんが高騰し「貧乏人は米を食え!」とかの時代が直ぐそこまで来ています。アラブの春は「パンの高騰」からとの話ですが、「日本の春」はどうなるのでしょうか。また、ヘッジファンドは円安や日本国債暴落のチャンスを虎視眈々と狙っているそうです。ヘッジファンドは今までに6回程「円安を仕掛けた!」そうですが、全て失敗に終わっているとの事です。日本国債は日本国民の貯蓄で賄われているので、「赤字が1000兆円を超えても大丈夫」と言われてきましたが、そろそろ「賄えなくなりつつ」あります。そうなるとギリシャの二の前で、地方交付金の減額、給与・年金の未払いなど、国民生活は大打撃でしょう。
私は、安倍政権4年?の間に「国債大暴落・大インフレ・総すかん退陣」があるかもしれないと危惧しています。
追記:2013年1月のラジオの勝抜時事川柳で、チャンピオンになった句を2つ紹介します。
①近いうち「ク」が抜けて、アベノミス  ②アベよりも、ベアに期待の サラリーマン
参考:世界金融危機の脅威 http://kikyossya.at.webry.info/200907/article_3.html


★ 原発事故は20数年前に予測されていた
 息子が家に置いて行った古書を始末する中に「危険な話・チェルノブイリと日本の運命」1987年4月26日初版を見つけました。事故から丁度1年後の出版です。当時、赤いカーテンで隠し、真相が見えなかった事故を結構詳しく書いてありました。また、ネバダ核実験やビキニ環礁核実験の被害状況も書いてありました。面白い記事では、アメリカの西部劇俳優「ジョン・ウェインはなぜ死んだか」では、「1950年代にネバダ実験場の近くで頻繁にロケ撮影をしていた為」とか。また、「当時のアメリカ人のがん平均死亡率が10人中2人に対し、ハリウッド映画人は平均4.3人」とかの記事もありました。
 特に興味を持ったのは、「次は日本かフランスか」の記事です。当時の科学技術庁秘密報告書で被害総額3兆数千億、東海村を中心に1000km(北海道から九州まで)の被害地図まで載せている事でした。
 私は、福島事故は津波と言う自然災害が原因かもしれませんが、最大の人災は「メルトダウンの訓練をして来なかった」事と「ベントの煙突にフィルターを付けなかった」事と考えています。3.11から1年以上後に、電事連(電力各社)は「放射性物質を取除くフィルターを順次導入して行く方針」と言う小さな記事を見つけました。アメリカからベント用の煙突の設置をアドバイスされ、設置はしたものの、この様な事故は「あり得ない!」との「安全神話」からフィルターを設置しなかった様です。「放射性物質を1000分の1にできるフィルター設置」と「放射線を遮る安全な場所で、ベントのハンドル操作ができる様に」するとの記事でした。
 福島事故は偶然3月と言うラッキーがありました。私は事故後の風向きに注意していましたが、西高東低の気圧配置が続き、殆どの放射性物質は太平洋に飛ばされたと思います。ほんの数日の南風で飯館村方向へ、更に一部は北東の風に乗って丹沢・箱根方向に流れたと思います。もし、西風の強い冬に九州の玄海や福井県の敦賀湾で事故が起これば、福島程度では済まず、日本全滅となるでしょう。
 政府は今後、厳重な安全条件下で、稼働可能な原発を再稼働させると言っています。火力燃料の輸入代金や電力会社の設備の減価償却からやむを得ないかもしれません。しかし、圧力容器の放射線暴露による脆弱化が、設計想定を上回っているとの研究結果もあり、危険な事は間違いないでしょう。例えば、地震のみならず、一寸した不具合で原子炉を緊急停止・冷却する際に、急に冷やすと圧力容器に亀裂が入る可能性があるそうです。「ガラスのコップに熱湯を注いだ時の様にパリンと割れ」、3気圧程度の圧力容器を循環している300℃位の一次冷却水が急に沸騰して、爆発する可能性があるのでしょう。そうなると「フィルター付きのベント」も役に立たない事態になります。40年以上の稼働は絶対に許可できません。
 原子力産業は「トイレなきマンション」と言われていますが、使用済み核燃料を永久保管(10万年とか?)する場所は日本にありません。例えば、太平洋プレートは10cm/年位で西に動いていると言われています。10万年で10km動く事になります。何処で地震が起こるか判りません。数100万年後には海底が山頂になる国です。1000万年後には「ハワイが日本に衝突する」とも言われています。
参考:東日本大震災と福島原発事故 http://kikyossya.at.webry.info/201104/article_1.html
東日本大震災その後(浜岡停止とO111)http://kikyossya.at.webry.info/201105/article_1.html


★ 領土問題についての一考
 テニスクラブで時々プレーをする小林和男氏(元NHKモスクワ支局長、解説主幹)からのメールで、2011年11月5日の下野新聞に投稿された記事「自らをおとしめるな」が添付されました。それに対する私の逆説的かもしれない感想です。以下に、小林和男氏の記事の初めの部分を転記します。
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 韓国大統領が竹島に上陸した。領土は愛国心とナショナリズムの根源だ。国の指導者が領土を持ちだすのは国内に問題を抱えているか、指導力に問題があるときであることは世界の歴史が証明している。領土と愛国心を国をまとめる為に使った天才が、旧ユーゴスラビアのチトー大統領だった。・・・・小林和男氏
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 メールに添付の新聞記事、面白く読ませて頂きました。
 確かに、「内部に不満がある時は、外部に敵を作れ!」ですかね。 でも、尖閣問題では、中国は何か「難癖を付ける」機会を狙っていたと思います。以前からフィリピンやベトナムとも同様な南沙問題でもめていましたから、尖閣も何れは同じ運命にあると思っていました。しかし、戦後68年での敗戦処理(1945年に終戦)の一環と考えるのは如何でしょうか。当時のソ連は北方4島に侵攻した9月2日を終戦としていますし、戦後すぐに李承晩ラインを作り「竹島」を韓国に編入しています。確かに「尖閣は中国の領土」と言いだしたのは戦後40年以上たって「付近に資源が見つかってから」の事です。しかし、日本は多額の敗戦賠償金も支払わずに、今日まで「のほほん」として来たのですから、ここらで、竹島や尖閣を放棄して、敗戦処理をしても良いのかとも思います。
 最近までは、日本の経済力も高く、中国も韓国も日本の技術的・経済的支援を期待していましたが、昨今の日本経済の凋落で、日本は「用済み」と見られ初めているのかとも思います。先日、中国は「尖閣は600年前から中国が実効支配していた」と言っていますが、「1421年、中国が新大陸を発見した年(メンシーズ著)」を読みますと、中国が6000隻3万人の艦隊で世界に植民した当時、尖閣付近も中国が支配していた事は間違い無いと思います。その後、600年間、野蛮なアングロサクソン系狩猟民族(白人西欧人)が世界を支配してきましたが、ジンクス(700年毎に西欧と東洋の支配権が移行して来たと言う)通り、今後100年以内には、東洋人が世界を支配する時代になるかもしれませんね。

 また、中国は「沖縄は中国の領土だ、250年前に日本の島津藩に分捕られた」と言うかもしれません。更に、昨今の「普天間やオスプレー」問題などを見ていますと、沖縄が日本に返還されなくても良かったかとも思います。ハワイのビーチやゴルフ場の様に、パスポートを取って、沖縄のビーチやゴルフを楽しんでいたかもしれません。日本本土も中国の領土と言うかもしれません。そうでなくても、国債などの借金で破綻した日本を救済すると中国資本が上陸して、日本は、「中国の日本自治区」となり、現在の「チベット自治区」の様に取り扱われるかもしれません。

 本日、オバマ大統領が再選されました。2人の獲得州の色分けを見ると、200年位前の南北戦争の感があります。黒人奴隷をこき使い、最近まで黒人を差別して来た、昔の「白人達の良き時代」をロムニー候補に見たのかもしれませんね。「金持ち優遇政策」や「1%の金持ちが99%の富を所有」と言うのが良いかどうかは疑問ですがね。 しかし、「キリスト教保守派」の再来はもう有り得ないと思います。今回のロムニー候補が最後のチャンスだったと思います。その理由は、人口比率にあります。白人の出生率は低下して、黒人やヒスパニック・東洋系の出生率と移民は高く、今後の大統領選では「キリスト教保守派」は不利になる一方と思います。
 12年前(2000年)の大統領選では、ゴア氏がブッシュ元大統領に僅差で敗れたわけですが、ブッシュのイラク・アフガン戦争では、沢山の敵を殺し、敵を作り、アメリカや世界の経済を台無しにするなど、「罪深い結果」を招いたと思います。ペルーや韓国などで、政権が変わると、前大統領が裁判に掛けられ、悲惨な生涯を迎えていますが、ブッシュもイラクで大量のアラブ人を殺し、1万人近い自国の米兵が殺され、アメリカ国内のグアンタナモ収容所では「対アルカイダ殲滅」を名目にして拷問を続けてきた罪は大きく、処刑されてもしょうがない様にも思います。

追記:メンシーズは世界の木造船のジャンクや石碑を調べ「1421」を著作しました。それは、中国の鄭和艦隊がアフリカを廻り、南米大陸と北米大陸を発見し、マゼラン海峡を通過して、世界一周を果たしたと言うストーリーです。3年後に中国に帰還した時は、北京に落成したばかりの紫禁城が落雷で炎上し、それが「世界制覇の崇」との占いにより、その後、「艦隊活動を停止した」との事です。なお、コロンブスやマゼラン(マガリャネス)は、鄭和と同行したアラブ人の地図を参考にしたらしいのです。

以上

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