政権交代後の期待と憂慮

 今年の流行語大賞は「政権交代」となった。祖父の「友愛」を掲げて発足した鳩山内閣で、大臣の雑音は聞こえてくるが、首相の決断は聞こえてこない。唯一、国内の合意を得ないで、海外の気候変動サミットで25%削減を表明した事しか記憶にない。カミツキ亀に噛みつかれ、福島党首に駄々をこねられ、ノーとは言えないお坊ちゃん首相なのか、本当に地球を愛する思慮深い首相なのか判らない。

1.普天間・辺野古問題
 前政権が合意した辺野古移転の年内決着は困難となっている。しかし、そもそも海兵隊とは、航空母艦を中心とした海軍が艦砲射撃や空爆を行った後で、上陸用艦艇や落下傘部隊で上陸する陸軍であり、日本を防衛する軍隊でもない。米ソ冷戦後、一時、台湾海峡の脅威があったが、アメリカ国債を大量に保有している中国には手が出せないのである。むしろ、アメリカはベトナム戦争に深入りしないで、1960年代に台湾を独立させる機会を逃したと思う。その後、普天間で訓練した海兵隊をイラクやアフガニスタンに大量に送り出してきたのだ。アメリカの政権もオバマ大統領に交代し、アメリカ世論もアフガン増派に反対している状況下で、海兵隊の沖縄駐留の価値は殆ど無くなってきている。残るは北朝鮮のみであるが、最近のアメリカの世論はそんな雰囲気ではないと思う。したがって、橋本知事が話題を提起した「関空移転」を数年議論している間に、沖縄のみでなく、日本本土の米軍駐留不要論がアメリカ国内から論ぜられる事になる様な気がする。また、長崎空港、東富士、更に、4月に開港しても「イイチョン」からの1往復しか見込まれていない茨城空港も検討対象だと思う。
 そもそも、第二次大戦後、世界一の経済力と軍事力を誇ったアメリカは、共産党支配を極端に嫌ってきたが、イスラエル保護政策と相まって、対イスラム戦争に代わってしまったと思う。イラクもアルカイーダも「アメリカが嫌いなだけだ」と言う事をアメリカ自身が気がつく必要がある。
 同じ旧約聖書を経典としたキリスト教、イスラム教、ユダヤ教の間でいがみ合うのも不思議な事であるが、世界人口の1/3を占めるイスラム教と出生率の関係から減少一方のキリスト教の国との勢力図はどうなるのであろうか、大航海時代から始まり、大量の殺人を行ってきたアングロサクソン系肉食キリスト教白人有利の時代は、皮肉にも民主主義と自由経済の結果、破綻を来す事になりそうである。
(シリーズ⑥:世界最終戦争の脅威
http://kikyossya.at.webry.info/200909/article_1.html

2.経済成長政策
 前回の衆議院選挙に当たり、自民党は経済成長最優先を掲げていたが、具体的な方策については何一つ示していなかったと思う。一方の民主党も未だに具体的経済対策面では、国民の納得を得ていないと思う。しかし、私は結果的に民主党の「コンクリートから人へ」や「温暖化対策」政策が良いと思っている。資源の少ない日本は原料を輸入し加工して輸出を増やすしか無いと言われて久しいが、グローバル社会の結果、日本人の賃金は相対的に高くなり、加工品の生産基地は、中国からベトナム、インド、東欧(ルーマニアなど)からアフリカへと移動しつつある。日本の工業輸出をこれ以上伸ばすのは、世界的な反発もあり、困難な事は目に見えている。日本の国内成長の為には、輸入を少なくする事である。その一つが燃料や金属材料であり、コンクリート公共事業の縮小は有効である。温暖化対策も原油輸入を大幅に減らせる。しかし、最も有効なのは、自給率40%と言われる食糧であり、世界をはげ山にしかねない木材・紙パルプの国内調達である。
ここで私の大きな提案をしたい。政府が月給10万円で100万人を雇用し、農林業後継者として送り込むのはどうか。財源は1.2兆円である。農家に住込み、利益がでれば農家からボーナスが支給される。都会に出ていた農家の子弟も第三者に田畑を取られる事を恐れ、農業に戻る者もでるだろう。そんなこんなで200万人が就農すれば、労働市場も大きく転換し、非正規労働雇用形態も変わり、最低賃金も上昇すると思う。
何よりも、2025年頃には、幾ら金を出しても食料が輸入できなく時代が来ると思われるので、早めに手を打つ事が必須であろう。
(シリーズ④:日本人大量餓死の脅威
 http://kikyossya.at.webry.info/200908/article_2.html
(シリーズ⑤:日本の水と森林壊滅の脅威
 http://kikyossya.at.webry.info/200908/article_3.html

3.子供手当の財源、税制問題
 私は、2008年のリーマンショック後、トヨタの派遣切りを聞き、少なくとも7兆円の法人税減税を危惧した。しかし、麻生政権は何一つ公表せず、政権交代後初めて話題になった気がする。民主党の子供手当は直ぐに経済効果を表すと思われる。子供のいる家庭では食費・教育費などで直ぐに消費するからである。それに対し、麻生政権の定額給付金は振込まれた預金の中でどれだけ使われたか不明である。自民党などが、子供手当に所得制限をすべきと主張しているが、一定所得でカットするなどより、累進課税を見直せば公平に実現できる。以前は最高税率70%の時代も有ったのが、長期の自民党政権下で、金持ち優遇になってしまっている。また、扶養控除をカットして子供手当に廻すのは良いが、配偶者控除も思い切ってカットすべきである。これが貧困率を上げている諸悪の根源である事を私は危惧してきた。1960年代から給与所得控除65万円と基礎控除38万円の合計103万円の壁があり、配偶者がこれ以上の所得があった場合、夫の配偶者控除が得られないので、時給600円のパート労働でも年末には、時間調整の休業をアドバイスされていた。その後、正規社員の給料が数倍になったにも関わらず、一家を担うはずの非正規労働者や派遣労働者の給料は600円程度のままである。
日本の相対貧困率が急速に伸び、15%程度とメキシコ、アメリカに次いで3番目との報道が有ったが、アメリカの場合は、最近急増している不法入国などのイスパニック系、ベトナム難民、人種差別で虐げられてきた黒人など、英語の読書きも充分にできない人々が含まれていて、日本の様な単一民族国家とは比較できない。日本のワーキングプア対策が必須であろう。
シリーズ②:世界金融危機の脅威
http://kikyossya.at.webry.info/200907/article_3.html

4.温暖化対策
 1990年比25%減は、現在比30数%に相当すると思うが、鳩山政権下でCO2削減は意外に急速に進むと思われる。その為には、ガソリンへの暫定税25円/Lの削減と同時に、15円/Lに相当する化石燃料関係の環境税の導入であろう。特に、火力発電用の化石燃料に課税し、その分を電力会社の電力購入資金に充てる事である。太陽光発電などのクリーン電力の普及により、CO2削減と輸入金額の削減となる。クリーン電力のシンボルと言われてきた風力は太陽のエネルギー効率として悪いと思う。太陽電池、海流、藻類やバイオ燃料植物の養殖(しかし、トウモロコシなど、植物の生殖機能のみを利用してはだめですよ!)、地熱利用などが有望と思われる。
一方、電気自動車の普及は急速に進むと思う。私の車を買い替える機会は、5~6年後のインド製の60万円位の電気自動車と考えている。特に、電車では既に利用されているが、電気自動車も原理的には減速やブレーキのエネルギーの大半を電力として回収できる可能性があるので、エネルギー消費の少ない交通機関ができる。また、船舶の場合は造波エネルギーが大きいので効率が若干落ちるが、太陽電池船舶や風力補助的船舶にも期待したい。そんな中、航空機のクリーン化は困難であろう。プロペラなら電気でも動くが、ジェットの速度は出せない。一方、水素燃料の軽量タンクの実現までは時間が掛かりそうである。今世紀末には、世界のCO2排出量の50%は航空機が占め、航空機利用の旅行や軍用機の演習は禁止されるかもしれない。COP15の削減目標も多分達成できないと思うが、もし、達成できたとしても、地球温暖化は止められないと思う。私の今世紀末の予想では、海洋大循環の停止などから、ヨーロッパの平均気温は-5℃で農業壊滅、南極の平均気温は+10℃で氷塊の大幅倒壊、亜熱帯地方の平均気温は+5℃でアメリカ中西部、ブラジル、インド、中国、ウクライナの砂漠の増大、西太平洋沿岸部の日本などは平均気温+3℃と予測する。しかし、日本の脊梁山脈の積雪は大幅に減少し、早春の新潟・秋田の稲作、夏の関東大都市の水供給には影響すると思う。八ッ場ダム中止を後悔するかもしれない。
一方、海面は6m上昇し、0m地帯どころか、栗橋付近まで海没、東京メトロ全不通、首都高環状地下部分使用不能など、首都機能が壊滅する可能性がある。
また、海没難民が世界的中に拡散移動し、国境は事実上なくなり、本当の平等なグローバル世界になるかもしれません。いや、その前に、食糧危機や少子化により世界の人口は、現在の1/10以下になっていると思われるので、かえって住みやすい世界かもしれませんね!
シリーズ③:世界大都市海没の脅威
http://kikyossya.at.webry.info/200908/article_1.html

5.新型インフルエンザ
 私の母の弟と妹が大正8年頃のスペイン風邪で死亡したと聞いている。スペイン風邪は1918年に米国デトロイト付近で発生し、第一次世界大戦でヨーロッパに出兵した兵士から広まったそうだ。当時、情報検閲が厳しく、中立国のスペインが最初に発表したため「スペイン風邪」と言われているらしい。当時の検体が保存されていないので明確でないそうだが、鶏由来のインフルエンザH1N1亜型と言われている。感染者は世界人口の3割の6億人、死者は5000万人と言われている。今回の新型インフルエンザは、当初、枡添大臣が水際作戦を行ったが、渡航歴のない関西のバレーボール参加者に広がり、断念した。
早速ワクチンの量産指令をだしたが、受精卵を用いる従来方式では限界があり、日本では2000万人分しか確保できない事になった。特に、受精卵を生む為の雄鶏の不足が問題であったそうだ。一方、海外のワクチンメーカからは、3年位前から輸入ワクチンの治験を薦められていたが、日本の製薬メーカーを保護する為か、厚労省が引き延ばしてきた様だ。
最近の新型インフルエンザ・パンでミック直前になっても、電車でマスクをする人も少なく、本当の鳥インフルエンザが流行した時には「オオカミ少年」になってしまう事を憂える。
治験の問題も指摘したい。海外で安全を確認され使用されている薬や療法は、日本で直ぐに使用許可されるべきである。同じお母さんの子孫である現代人は、少々の危惧はあっても日本人と外人の差は小さい。日本の薬品メーカー救済の時間稼ぎにしかすぎない。治験に当たり、プラシボーと言われる二重盲目検査法で効果のない粉を処方されて犠牲になった人々に面目もなかろう。生存期間がプラシボーより4日延命効果があったとして認められた抗がん剤もあったそうだ。
シリーズ①:新型インフルエンザの脅威
http://kikyossya.at.webry.info/200907/article_2.html

6.デフレスパイラル
 物価も給料もどんどん下がって行くデフレスパイラルが危惧されている。しかし、日本人は肌身に感じないかもしれないが、リーマンショック前の円安(220円/$)と現在(88円/$)を比較すると、日本人の給料も資産もドル換算では1.4倍になっている。外国株主はその事を敏感に感じて株は下がり続けた。輸入品も安くなり円高還元セールを行い。それにつられて日本産の食料品などの物価も下がり、経営難の会社の給料も低下し、正にデフレスパイラルに入っている。しかし、公務員の給与も下げなければ日本の財政が持たないのは当然である。そんな中、公務員のボーナスがでたそうだ。昨年に比べ7%下がったそうだが、財政の大幅赤字と借金王国の国家が役人にボーナス出すのはおかしい。名前だけでも、年棒制の公務員の「年間調整金」とかの名目で報道してほしい。また、実際に、民主党はマニフェストの公務員給与2割減を早く進めてほしい。
 しかし、私はこのデフレこそ旧政府の犯罪的な失政であると思う。10年以上続けた低金利政策が問題なのだ。サブプライムローン問題もヘッジファンドなどの原油や穀類の買占めなども、日本から低金利の資金を借りて投資してきた。また、日本の年金運用基金もミセス渡辺と呼ばれた個人投資家の主婦も日本の低金利金融物件より、利率の高い海外物件に走った。日本の低金利政策は、民間の設備投資などを促進し、景気を回復する為とよく言われてきたが、実は、800兆円以上の国債の利子を抑える為ではなかったかと勘ぐりたい。
 日航の年金問題がある。元々高給取りの機長などの社員が多かった事もあろうが、年率4.5%で運用する計算で、年金支給額が決められている。これは、厚生年金も他の企業年金も同じである。私の会社の企業年金も10年位前に厚生年金の代行を返上した。当時、代行機構は年率5%の運用を要求されていた。実際、私の定年退職扱いは、18年前になるが、企業の付加年金(退職金の一部を10年間の年金で支給)は、支給開始を60才から65才まで選択できたが、その差額は年率8%の複利計算に相当した。したがって、年金倒産問題は日航のみの話では無い。しかし、OBの2/3の同意で減額するのも現実的では無いので、政府は、過去の実質金利で年金額を見直して支給額を変える法律を作るべきと思う。
 また、小泉政権時代に、100年安心の厚生年金制度ができたと胸を張ったが、既に安心できなくなっている。それまで物価スライド制を取っていた厚生年金を、年率数%のインフレになった場合でも、1%分しか支給額を上げないとの計算で100年なんとかなると言っていたからである。その後、物価は原油投機で一時上昇したのみで、年金は1%分も上がった事がない。
 私の親達の時代は、預金は年5%以上で増え、土地も上がり資産は増えるものと信じて暮らした。老後は現役時代の蓄財の利子で豊かに暮らし、もし余ったら相続税で国家に貢献してきた。更に、労働者の給料も毎年上がり、年功序列人事も成功してきた。それがインフレ時代である。国の支払う国債費は現在の金利で年10兆円以上になるので、これ以上国債の金利は上げられないと思っていると思うが、私は、国債の金利分は日銀が購入すると良いと思う。勿論、日銀が購入するという事は、日銀がその分のお金を印刷して、政府の財源に充てる事を意味する。経済学者は長年、「こんな事をするとインフレになるので出来ない」と言い続けてきたが、世界の発展途上国では日常茶飯事で、時々、通貨切下で痛い目には遭ってはきた。日本の場合、そうでもしないと世界の物価・地価・給与水準と乖離したままで、沈没するであろう。

7.日本郵政問題
 麻生元首相が盟友の鳩山元総務大臣の首を切ってまで守った西川社長から、斎藤社長に替った。自民党は「斎藤氏は10年以上前の元官僚だから天下りである」と主張し反対した。まず、旧自民党でも民主党でも官僚が民間に行く事を禁止していない。日本郵政は現在一応も二応も民間会社である。天下りの定義は難しいが、利害関係のある独立行政法人などに、歴代お土産を持って下るのが天下りであろう。アメリカなど時々政権交代してきた国では、大統領の政党が変わると、それまで党に協力的であった官僚を起用したり、半官の機関のトップにも指名してきた。したがって、現在の官僚トップであっても、政権の意向を反映してくれそうな官僚を指名して、政府系機関の経営者として指名するのは、狭い意味での天下りでは無いと思う。
驚くべき事に、日本郵政を退任した西川元社長が4日後に、三井住友銀行顧問に就職した事である。日本郵政の秘密も何もかも知っている人を、ライバル会社で採用するとは倫理も地に落ちた。そもそも、西川社長は郵政の事について殆ど知らされていなかったかもしれない。VISAとの提携や日通のペリカン便お抱込みなど、西川社長の意向を組んだ施策もあったろうが、オリックス問題などは殆ど蚊帳の外であった可能性がある。私の会社のOBも早々と民営化した会社の子会社の名ばかり社長になったそうだが、高給と視察旅行などの手厚い処遇を受けた半面、経営会議で天下り幹部達がまとめた資料を承認させられ、出社は週2~3日程度良く、本当の意味での経営には参画できなかったそうだ。
ついでに、JR西日本の福知山事故に触れたい。事故報告書が改ざんされたとの問題がでてきたが、何でこんなに時間を浪費したのか、元官僚の会社の責任回避体質が現れたと思う。私は、報道のみの情報で事故の翌日には、最大の事故原因は「日勤教育」であると思っていたが、事故報告書ではあまり取り上げられていない。また、ATCの設置遅れの問題も隠蔽したかった跡がうかがわれる。
そもそも、問題の電車は宝塚車庫を出庫する際に、信号の無視をして、運転不適切を報告され、一つ前の塚口駅では150mオーバーランして遅れをだし、車掌とオーバーランは5mと口裏を合わせようとして断られている。また、この区間は他の私鉄線と競争しており、最初から短時間のダイヤを余儀なくされていた。終点の尼崎駅への到着が遅れるとまた減点の対象となる。そんな中で、現場のカーブ直前で以前受けた日勤教育の辛さを思い出した若い運転手は、頭の中が真っ白になり、現場の急カーブ前でのブレーキ操作が数秒遅れたのであろう。その後、航空会社などでは、ミスを減点対象とせず、皆でミスをなくす為の改善材料に取り上げる方向に変ってきている。
JALの経営が問題になっている。「沈まぬ太陽」でも取り上げられている1985年の御巣鷹山事故の影響も大きいと思う。この事故は、ボーイング社の圧力隔壁修理ミスとなっているが、私の経験では、上空でのJALの機内圧は他社より高かった様に思うので、その結果、圧力隔壁の金属疲労が促進された事もあろう。また、不採算路線の存続を強いた自民党の族議員や空港関連特別会計の問題も大きい。一方、離島等への必須空路は税金から補助する必要があろう。また、営利企業の航空会社に対する安全規制も必要と思う。JALでは経費節減から、点検作業をマレーシアなどの東南アジアに委託したと聞いた事がある。メンテナンス要員は航空機の製造会社が養成し、航空運用会社に派遣し、所定の点検時間と給料を保証する等の責任分担体制を検討してはどうか。

8.事業仕訳
 民主党が政権交代して、税金の使い道が公開で議論された。その中に、スーパーコンピュータ予算があった。「世界2位ではいけないのですか」との仕分人に対し、官僚がしどろもどろの答弁していた。そもそも、本当に世界一になれるなら、1000億円でもあげたい位なのである。実は、今年は、総額1250億の3年計画の初年度で、初年度はCPU関連のみの開発費である事も分かってきた。次年度以降、着手済みの事業として500億円づつ要求するつもりだったのだろうか。そもそも、2002年にNECが世界一高速の「地球シミュレータ」を海洋開発研究機構に納入して、話題となった。脅威を感じたアメリカは、大幅な政府予算を投入して、2004年にIBMが世界一を取り返した。ランク付けはベンチマークと称する実用的ない計算をして速度を競うものだが、既に意味合いが薄れてきていると思う。それは電卓やパソコンでも、計算機は入力データを計算して出力データを作る機械でるが、CPUは既に、データを送受する数10cmの配線を進む電気信号の速度が問題になる位の速度に達しているのである。一方、我々の使用しているパソコンは普段、演算機能の99.9%が使われていないので、数万台の一般人のパソコンの空き時間を利用して、ゲノム解析か何かをスパコンの数倍の速度で完成したとの報道も聞いた事があった。
特に、今回仕分けの対象になった理化学研究所のスパコン計画は、主として採算性であろうが、NECも日立も降り、富士通だけになっている。これに対し、日本のノーベル受賞者達が集まって、「スパコンがなければ日本の科学技術が廃れるとか、コンピュータ技術者が育たない」など、失笑ものの発言が多かった。また、シリコンチップを主体としたスパコン自体も先端技術から遅れている可能性もある。次世代は光コンピュータとか量子コンピュータとか言われている。
また、科学関係の補助金が大幅に仕分けされたと様で、大学の学長クラスが集まり、大騒ぎの報道があった。しかし仕分けされたのは、主として、独立法人経由の補助金やお土産付きの天下りを受入れている様な紐付き補助金が多かった様に思う。私も現役時代に旧通産省の補助金事業を何回も担当したが、この補助金は製品化に成功すれば、国庫に返却する条件のものが多かった。そこで、如何に不成功であったかを記述するのに腐心した記憶がある。

9.友愛、地球愛
 鳩山首相は政権交代直後の2009年9月、異例の1時間弱の施政方針演説を行った。確かに、具体的な政策の方針ではなく、友愛や地球愛の抽象的な演説に終わった。野党になった自民党は、経済成長方針がないと批判した。しかし、その前の衆議院選挙では、当時の麻生首相が、「不況脱出と経済成長は自民党しかない」と、みっともない位に頭を下げていた。幾ら聞いても具体的な政策は見えてこなかった。聞くまでもなく「非正規労働者の安いコストと大企業の法人税減税による輸出支援」で経済成長させる政策であろうが、具体的に表明しては票が得られないと思ったのかもしれない。一方、民主党の選挙対策では、マニュフェストで子供手当や地方支援、コンクリートから人へなど具体的な政策が示されていた。しかし、鳩山政権3ヵ月になっても、記憶に残る法律は「肝炎補償」位で、新しい政策は見えてこない。周りの閣僚たちは色々動いている様だが、自分の政治資金問題を含め、首相の声が聞こえてこないのは如何なものか。その結果、鳩山政権の支持率も大幅に下がってきた。
そんな中、私が2006年に書いた「地球は誰のもの」と言う未公開のエッセーが有ったので、アップロードした。表題のみ以下に記載するので、参考にして頂きたい。
1.地球の為の選挙制度 2.森を守る政治 3.太陽恵み税 4.関税の見直し 5.安楽死法の成立 の短い「提案」ものである。
地球は誰のもの(地球を守る政治)
http://kikyossya.at.webry.info/200912/article_2.html

10.タイガーウッズ
 タイガーの自宅前での事故には驚いた。当初、警察は「タイガーが深夜に自宅前で消火栓と立木に衝突し、奥さんのエリーさんが、ゴルフクラブで車の窓を叩き割りタイガーを救出した。アルコールは検出されなかった。」と発表したが、その後、女性からの携帯を見た奥さんがゴルフクラブで追いかけ、車の後部座席の窓を割って、酔っぱらっていたタイガーが運転を誤ったらしいと判った。また、関係の有った女性が続々現れ、現在13人となっている。ゴルフの事だから18ホールになるのではとの冗談もあったが、女性の1人がコールガール斡旋人で、ツアーの度に女性を斡旋していたとか、一晩に500万円ほどで、15人の女性を紹介していたとか報じられた。この事件でタイガーは年80億円位の減収になるとか、無期限休場で、アメリカ全体のGNPへの影響は数兆円規模なるとか、またその間、数億円の自家用クルーザで、以前島ごと買取った島へ隠遁するとか、話題に尽きない様だ。早速、エリー夫人がゴルフクラブを持って、車で逃げるタイガーを追いかけるゲームを発売され、話題になっている。また、タイガーズウッド(タイガーの棒)と言うドラマも企画されたとか。タイガーの主な減収はコマーシャル料との事であるが、ナイキや当のゲームメーカは容認すると言っている様だ。「銀座で100人の男性サラリーマンに聞きました」では、60%が「さすがにタイガーだ!頑張れ」との意見だったそうだ。黒人系のパワーとサイズは我々黄色人には想像もできないと思う。現代人が全て1人のお母さんの子孫である事が遺伝子情報で解かっているが、生物的には黒人種が最も進化している様だ。新生児体重、出生率、体力などである。短距離もマラソンも、バスケットボール、女子テニス、そして、ゴルフ、大統領まで?世界一の活躍をしている。
たまたま、私が2003年に書いた下記のエッセーに詳しく書いてあるので、興味がある方は、参照していただきたい。
 人類は何処から来て何処に行くのか
http://kikyossya.at.webry.info/200912/article_1.html

11.人類、一瞬の繁栄
イギリスでは長年続けてきたUFO情報の収集を終了すると発表した。そもそも、麦畑のミステリーサークルの究明やストーンヘッジの解明までにもつながると期待されていたが、結局、UFO存在を確認する情報はなかったとの事であった。日本にも金星に行って来たと言う幸せな人もいるのだから、なぜ止めるのであろうか。本当の異星人に調査を止めて欲しいと言われたのかもしれない。また、オズの魔法使いから命名されたオズマ計画と言う地球外知的生命体探査計画がある。これは、1960年から始まり、電波により地球外の知的生命体に返事を呼び掛ける電波を発信したのである。選ばれた「くじら座タウ星」などでも10光年離れており、返事を受信するには20年以上掛かる。そもそも、地球外生命が存在しても、電波を送受信できる位に進歩した生命と地球の人類が交信できる可能性は極端に低い。なぜなら、長い地球の歴史の中で、現代人が電波の技術を持ったのは、ほんの一瞬前であり、今後、絶滅するであろうまでも、一瞬であるかもしれないからである。他の、地球外生命体でも、状況は同じと考えられる。そんな事を書いた下記のエッセーを参照していただきたい。
シリーズ⑦:宇宙誕生から地球消滅の驚異
http://kikyossya.at.webry.info/200911/article_1.html

 2009年までの失われた10年とか20年の日本の政治は何だったのだろうか。特に小泉内閣の構造改革で、貧困格差は何倍になったのであろうか。この10年だけでも、アメリカの経済は2倍に、中国の経済は5倍に成長したそうだ。2010年以降の民主党政権に期待したい。

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